院長紹介

いま、日本では高齢化が進み、心臓病や高血圧症といった生活習慣病・老化に伴う病気が急増しています。「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されている心不全の患者さんは、100万人を超えています。コロナウイルス感染症のパンデミックのように、高齢化に伴って心不全患者さんが急増する心不全パンデミックも想定されています。
また、少子高齢化により、私の生まれ育った東北の地方部などでは過疎化が起こり、東京などの都市圏では高齢化率の上昇と人口集中が起こっています。そのため、日本のどこにおいても循環器専門医による医療提供が十分でなくなる可能性もあります。
そして、循環器疾患は、罹らないように予防する段階、重症化しないように予防および治療する段階、予防・治療・緩和ケアも含めた包括的診療で病気とうまく付き合う段階と、ステージ別に患者さん一人ひとりにあった治療が必要になります。

そこで、どこに住んでいる方にもテーラーメードな循環器専門医療を提供することを目指して、東京日暮里たんのハートクリニックを開院致しました。
オンライン診療をはじめとした遠隔医療で、かかりつけの診療所やお近くの病院と連携しながら、心臓病、高血圧、心不全といった循環器疾患を、その患者さんその患者さんに合った治療提供をしていきたいと考えています。自分の専門としている心筋梗塞などの内科救急疾患は朝方に起こりやすく、モーニングサージという血圧の急上昇も早朝に起こります。そこで、予防のためにも治療のためにも、この早朝にフォーカスして、特に朝5時から7時のオンライン診療に注力します。

また、東京にお住いの患者さんへの地域医療はもちろん、羽田空港や成田空港、東京駅や上野駅からアクセスのいい日暮里で、今まで診察させて頂いている北海道、東北、千葉、埼玉にお住まいの患者さんを中心に日本中どこに住んでいる方にも循環器専門医療を提供できるような外来診療を目指します。東京で在宅診療に携わる中で、地域医療には訪問看護ステーション、居宅支援事業所の方々のお力が大きいことを実感するとともに、その方々が患者さんのためにより力が発揮できるような医療提供が必要と感じてきました。そこで、訪問看護師ステーション、居宅介護支援事業所の方々と連携した往診診療でも地域医療に貢献します。
そして、当院はハートチームアプローチにより、最善と考えられる医療提供ができるように取り組みます。外来では多くは主治医のみの考えによる治療提案になってしまいます。一方で、専門とする心臓カテーテル治療においては、複数の医師や看護師含むコメディカルスタッフのチームで患者さん一人ひとりに最も適した治療法を提案しながら診療しています。チームアプローチにより、新しい知識を提供できたり、見落としを減らしたり、多くの治療選択肢とテーラーメードな治療を提案することが可能になります。そこで、外来診療で行うセカンドオピニオンにおいても、一般的には専門医1人で行うものですが、当院ではアドバイザーの先生方と意見交換しながらセカンドオピニオンを提供するハートチームセカンドオピニオンの医療提供を行っていきます。

最後に、子供達の未来につながる医療創造提供を目指しながら、遠隔医療、地域医療、専門医療に邁進する所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

東京日暮里たんのハートクリニック
院長　丹野　巡